「ストレスのコントロールが血圧のコントロールにつながった事例1」
2008年2月20日〜2008年3月21日
症例 50代女性
生活習慣病 高血圧症
経過報告
対面での3回のセッション(各回15分)
降圧剤を数年続けているにも関わらず、なかなか血圧が下がらず、血圧に波がある感じがしていた。血圧のコントロールのためにコーチングセッションの時間を持つことにしました。
話しを聞く中で、家庭内のさまざまな役割を一手に引き受けていて、そのために普段にイライラを感じることが多いこと、おそらくストレスが多いのではと質問するが、家族のためにしているので、それが私の役割でもある、ストレスでも仕方がないと話していました。
ストレスを上げていくと幾つも出てきて、こんなにストレスがあったと改めて驚かれている様子でした。
ストレス解消と思って行動していることもあり、さらにストレスを解消できることを探してもらうようにリクエストをしました。
2回、3回目のセッションではストレス解消のために考えてきてもらったことを話してもらって、実現することに向けた話しを聞かせてもらいました。
3回のセッション後には楽しみにしていたことを実現し、あるいは予定を立てて、ストレスを抱えつつも自分の楽しみのための時間を積極的に持つようにしているようでした。
セッションを受けた数ヶ月後からは診察記録より血圧が安定してきたことが分りました。
「運動が血糖のコントロールに成功した事例1」
2012年 外来
症例 50代男性
生活習慣病 糖尿病
経過報告
外来の診察室での会話
診察時に前回の血液検査の結果が説明され、ヘモグロビンA1cの値が6.5を越えたために、医師より生活の見直しの必要を指摘されました。別に時間を取ってセッションをするには抵抗を示したために、その場で4〜5分間程度、話しを聞かせてもらいました。
短時間ではありましたが、これまでに通勤時に一駅分歩くという方法で運動をしていたことを話してくれました。その当時は一旦高くなった空腹時血糖が正常に戻ったということでしたので、もう一度歩くことができるかどうかを質問してみました。糖尿病が悪化したら困ること、歩くことくらいであればできそうだという答えが返ってきました。週に何回できそうかを尋ねてみたところ、3〜4回くらいなら頑張ってみるという答えが返ってきましたので、次回にもう一度話しを聞かせてくださいと伝えました。
数ヶ月後に経過を尋ねると、週に何回かは歩いているということでした。血液検査でもヘモグロビンA1cが6.0であったために、運動を続けた成果を承認し、以後も続けられるといいですねと伝えました。
短時間でも相手の成功体験を引き出せると、行動につながり易く、さらに結果で成果が出ると習慣化できる可能性が出てきます。今後も定期受診は必要となってきますが、治療は運動や生活の見直しで様子をみることができました。
「定期受診が血糖のコントロールにつながった事例1」
2008年4月5日
症例 60代男性
生活習慣病 糖尿病
経過報告
面接での1回のセッション(20分)
成果として、血縁に脳梗塞の方が数人いるために、気をつけたいので糖尿病が悪化しないようにしたいということで話しを聞かせてもらいました
話しを聞く中で、糖尿病が悪化していろいろな病気をすることへの不安があることが分かりました。自分なりに運動もして食事もかなり気をつけているという話しが聞かれました
血糖値もヘモグロビンA1cの値も正常にかなり近いのでよく頑張っていることを承認して、さらにカルテから数年の経過をフィードバックしました。
フィードバックした内容は
運動も食事も気をつけていたが、ヘモグロビンA1cの値が正常値になってくると2年くらいのブランク(通院しなくなる)があり、通院しなくなると血糖値もヘモグロビンA1cが悪化しているということを繰り返していました
このフィードバックには本人もその通りかも知れないということで、以後定期的に受診しますということでセッションを終了しました
その後1年くらいの経過を見ていましたが、血糖値がほぼ正常になっていました
「運動を始めるきっかけとなった事例1」
2013年3月20日〜 2013年3月20日
症例 60代男性
生活習慣病 高血圧症、糖尿病
経過報告
電話での1回のセッション(20分間)
成果として、自分にできる運動を開始しました。
セッションの開始前の説明では
「生活の現状を聞かせて欲しいということで、指導ではありません。話しをして欲しいのでお願いしますね」と伝えました。
すでに何年も通院されていた方なので、生活の様子、仕事のことなどはある程度は理解していました。セッションでは上がってきた血糖値を何とか下げるためにできることはあるのか?という辺りを中心にして聞いていました。
主に食事と飲酒、運動についての話しとなり、自ら考えていたと言う万歩計を付けて歩くという話しになりました。
この方の場合は、血糖値が上がったことと、生活の現状の話しを聞かせてくださいと提案したことが、今までしていなかった運動をしようという気持ちを起こさせ、行動に結びついていたようです。
セッションは1回だけでしたが、その後通院する中で毎日1万歩を目標に歩いていること、その後の血糖値が低下傾向になったことが確認できています。
話しを聞かれるということがきっかけになったようです。